先日、大阪でGEECHの技術講習を開催しました。
今回の講習で大きく取り上げたのは、「ダメージをできる限り抑えたブリーチ&オンカラー」と「配合による色の見え方を確認する毛束検証」の2つです。
薬剤の説明を聞くだけではなく、モデルへの施術を間近で見て、仕上がった髪に実際に触れる。さらに、複数の配合で染めた毛束を並べ、色と明るさの違いを自分たちの目で確かめる。GEECHらしい、実践と検証の多い講習になりました。
講習風景
開発者の説明を間近で聞きながら、技術や薬剤への理解を深めます。
開発者によるダメージレスブリーチ&オンカラーのデモ
1つ目は、モデルを使ったブリーチとオンカラーのデモンストレーションです。
今回の目的は、ただ髪を明るくして色を入れることではありません。ブリーチに必要な反応はきちんと進めながら、反応の暴走や過度なダメージを抑え、オンカラー後の髪をきれいな状態に仕上げることです。
ブリーチ履歴のある髪を施術
モデルには、4か月前にインナーカラーと表面のパネル部分をブリーチした履歴がありました。そのときも、髪への負担を抑えたオンカラーを行っています。
さらに2か月前には、ブリーチや根元のトーンアップは行わず、GEECHカラーを施術しています。
今回はインナー部分にはブリーチを入れず、表面のパネル部分を毛先までブリーチしました。
施術前
施術前の状態。表面と毛先の状態、これまでの施術履歴を確認します。
GEECH商材を添加し、ブリーチ剤をブースト
今回使用したブリーチ剤には、GEECH商材を添加しています。
薬剤の働きを弱めて反応を弱めるのではなく、ブリーチに必要な反応を邪魔せず、反応の暴走と過度な軟化を抑える設計です。通常のブリーチ剤を、髪へ過度な負担を与えにくい特殊なブリーチ剤へブーストさせます。
モデルの髪は、根元・中間・毛先で施術履歴と髪の体力が異なります。その違いを見極め、時間差をつけながら塗布することで、必要以上に反応させず、全体の明るさをそろえていきました。
ブリーチ後
表面のパネル部分を毛先までブリーチ。履歴と髪の状態に合わせて時間差をつけています。
約15レベルのアンダーから濃いブルーを表現
ブリーチは1回で、約15レベルまで明るくしました。
15レベル程度のアンダーには、まだ黄みが残っています。そのままブルーを重ねると、黄みと青みが混ざり、仕上がりがグリーンに寄りやすくなります。
そこで今回は、開発者が髪のアンダーを見ながら、ブルーに赤を加えました。赤を補色として効かせることで、グリーンへの偏りを抑えながら、狙った濃いブルーに近づけていきます。
カラーは、単純にレシピどおり混ぜれば同じ色になるものではありません。髪に残っている色、明るさ、履歴を見て、その場で判断する知識と経験が必要です。
色を入れながら髪の内部も補強するGEECHカラー
オンカラーの前には、髪の深部をしっかりさせる強化処理を行っています
さらに、色味を入れるのと同時に、ブリーチによって髪の内部にできた細かな空洞を補修していきます。髪の内部を「ダム化」し、水分や保湿成分が外へ流出しにくい状態をつくるのが、GEECHカラーの大きな特徴です。
ブリーチ後に色を重ねるだけではなく、前処理からオンカラーまでを一つの施術として設計することで、発色と質感の両方を整えていきます。
ブリーチ後に色を重ねるだけではなく、前処理からオンカラーまでを一つの施術として設計することで、発色と質感の両方を整えていきます。
ギークカラー後の状態
ギークカラー後の状態
アイロンを使わず、乾かしただけで分かる仕上がり
ギークカラーの後、デモンストレーションとして、ギークトリートメントを行っています。その後の仕上がりは、施術前よりも見た目のツヤが増し、ブリーチをした髪とは思えないほど、しっかりとした質感になりました。
施術前に気になっていた毛先のガサつきも収まり、指通りのよい、さらさらとした状態です。
仕上がり写真はアイロン未使用です
ドライヤーでぶわっと乾かしただけの状態です。アイロンで一時的につくったツヤではなく、ブリーチからオンカラーまでの処理による質感を、参加者全員が実際に触れて確認できました。
オンカラー後
アイロンは使わず、ドライヤーで乾かしただけの仕上がりです。
配合による色の見え方を毛束で検証
2つ目は、同じ条件の毛束を使ったカラーの比較検証です。
メーカー推奨の配合で染めた場合と、微アルカリ剤に補修材を添加したGEECHカラーでは、発色や明度がどのように変わるのか。複数の色と配合を使い、実際に毛束を染めて確認しました。
毛束検証の様子
薬剤を計量し、配合ごとに毛束を染めていきます。
メーカー推奨の1:1配合を基準に明度を調整
各色の一番左に並べた「1:1」の毛束が、メーカー推奨配合で染めたものです。
この1:1を基準に、微アルカリ剤や補修材の割合を変えながら薬剤を薄め、どこまで明度をコントロールできるのかを確認しました。
結果はおおむね想定の範囲内でした。同じ色を使っていても、配合比率を変えることで、色の濃さ、明るさ、鮮やかさ、透明感に違いが生まれます。
完成した毛束を横に並べると、その違いは一目瞭然です。
完成したカラーチャート
メーカー推奨の1:1配合を基準に、配合を変えたときの明度と発色を比較しました。
サロンワークで使いやすいカラーチャートに
検証の目的
今回の目的は、実験結果を並べて終わることではありません。参加した美容師が、実際のサロンワークで色を選ぶとき、明度を調整するときに参考にできる、使いやすいカラーチャートをつくることです。
メーカーのレシピをそのまま覚えるだけではなく、「この配合を変えると、色はどのように見えるのか」を自分たちで確かめる。その経験が、お客様の髪に合わせた薬剤選定や配合の判断につながります。
オンラインだけでは確認できない学びがある
今回、特に勉強になったのは、ブリーチをしているにもかかわらず、髪がとてもしっかりとした状態に仕上がったことです。
髪の履歴と体力を見極める考え方、薬剤を塗り分ける技術、アンダーを読んで色を組み立てる知識。どれか一つではなく、それらが組み合わさって、初めて結果につながります。
オンラインでも、理論や手順を学ぶことはできます。しかし、ブリーチ後の髪の強さや毛先のさらさらとした質感は、画面越しでは確認できません。
開発者の施術を間近で見ながら、その場で疑問を聞き、仕上がった髪に触れられたことには、大きな価値がありました。
楽しみながら、明日から使える技術を持ち帰る
モデルへのデモンストレーションを見て、毛束を使って配合を検証し、参加者同士で仕上がりを確認する。真剣に学びながらも、発見や驚きのある楽しい一日になりました。
GEECHの講習で大切にしているのは、商材の使い方だけを伝えることではありません。
なぜこの処理が必要なのか。髪の状態が違えば、何を変えるべきなのか。美容師自身が考え、判断し、お客様の髪に合わせて応用できる技術と知識を共有することです。
今回の講習で確認できたこと
- 必要な反応を妨げず、ブリーチによる過度な軟化と負担を抑えること
- アンダーと配合比率によって、同じカラー剤でも色の見え方が変わること
- 仕上がりは商材だけでなく、美容師の考え方・技術・知識によって大きく変わること
今回つくったカラーチャートと、実際に見て触れて得た感覚を、それぞれのサロンワークに生かしていきたいと思います。
参加された皆さん、お疲れさまでした。

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